EP1-00 眠る前の不思議なお話
創作 第一章 初投稿最高ランク : 13 , 更新:
「かあさーん!今日もあのおはなし聞きたい!」
薄暗い空に月が輝く夜更け、黒髪の幼い少年は、寝室の温かい布団の中で元気よくこう叫んだ。
そのすぐ側で、もう子供は寝る時間だよ、と母親の女性は苦笑いをして言うが、息子はまだまだ元気だと言わんばかりに手足をバタバタしている。
その様子を見てにっこりと微笑んだ母親は、小さな息子に向き合い語り始めた。
眠る前、決まって少年が母に「お話」をねだる。これが彼ら親子の、毎晩のルーティーンなのである。
「わかったわかった、お話今日もするからほら、終わったら寝るんだよ?じゃあ、今日は昨日の続き…魔法の世界のお話をしようか。
ここからずーっと遠くの場所に、人間が住んでいるこの世界とは違う、魔界という世界が存在するの。そこは、魔の力を持つ者が住んでいる世界。そして、魔の力、魔力を持つ’’魔女’’が多く住んでいる。
その中でも、魔女の上位互換、「大魔女」は特別な存在だといわれているのね。
大魔女っていうのは、魔女の尊敬する偉大な存在で、かつ全魔女の憧れ。魔界にはたったの100体しか存在しないの。」
紡がれる不思議なお話を、小さな少年は待ってました、と言わんばかりに目を輝かせ、わくわくしながら母の話に聞き入り始めた。
――この幼い少年がこの後世界をひっくり返す存在となるのは、そう遠くないお話である。
この投稿をご覧になっているそこの貴方、はじめまして。ハノウと申します。
このアカウントでは、私が生んだキャラクターである異能力を扱う魔女、神、天使、鬼、悪魔…そして人間が己の力により振り回される運命を不定期に記録しています。
記録者が創作に慣れていないため、拙い記録になることが予想されますが、その点は見逃していただければ幸いです。
これからどうぞよろしくお願い致します。
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